2020/08/10
第6回:金沢で待ち受けていた白いJAPONISM
2013年6月下旬、2泊3日で妻と金沢を訪れた。
金沢はオレの父親が小学校を卒業するまで過ごした街、
その父もこの年3月に他界した。
今回の旅行の主目的は彼の実家を訪れ、
高齢の伯父(父の兄)に、父の葬儀とお別れの会が無事終了したことを
映像をご覧に入れながら報告し、長年の厚情に感謝申し上げること。
35歳の時、あることが原因で一方的に罵詈雑言を浴びせて以来、
この伯父とは20年近く断絶状態が続いていた。
その不義理を詫びるのも、この旅のもう一つの大きな主題。
伯父は愚かな甥っ子を寛大な心で許してくれたばかりか、
弟(わが父)の葬儀とお別れの会の喪主を務めた労をねぎらってくれた。
できることなら父の存命中に伯父との和解を果たしておくべきだったが、
オレの心の中のどこかにいるはずも父もこれで安心してくれることだろう。
懸案だった伯父との関係もどうにか修復することができてひと安心、
最終日は妻と観光名所を巡り、ゆるゆる歩いて金沢駅に辿り着いた。
この2013年時点ではまだ北陸新幹線は開通しておらず、
駅前から小松空港往きのバスに乗る。
そのバスの時間までまだだいぶある。
すっかり変貌を遂げた金沢駅前をキョロキョロ見回していると、
駅のすぐ横に最近できたらしいファッションビルを発見、早速突撃。
以下はこの当日、2013年6月16日(日)の日記から。
----------------------------------------------------
こんなファンションビルが今まで何もなかった駅前にいきなり出現したのだから、
武蔵ヶ辻・香林坊・片町・竪町といった、
いずれも金沢駅から離れている従来の中心街も
さぞかし打撃を受けているに違いない。
こうして、たった一棟のファッションビルが、人の流れと街の姿を変えていくんだな。
などと感心しながら館内をそぞろ歩いているうち、気がつくと4階まで足を運んでいた。
ふと見るとメガネチェーンのPOKER FACE。
ここの渋谷パルコ店や今はなき系列In Faceお台場店にはかつて世話になった。
(2020.10.03追記:
In FaceはPOKER FACEの系列店ではなく、
金子眼鏡が当時のパートナー企業と共同運営した店舗だったと知る)
ここ5年近く愛用しているSPIVVYの白フレームメガネに出会ったのも
In Faceお台場店だった。
そんなことを思い出しつつ何の気なしにフラリと店内に入ると、
オレを待ちかまえていたのは白いフレームの憎いやつ。
試しにかけてみると、これまたナイスフィットで、妻も思わず「あ、似合う」と絶賛。
早速女性店員が寄ってくるも、いくらなんでも今ここでメガネは買えまい。
旅行者であることを話すと
「こんなのはお安いご用ですよ」
そう言いつつ、
なんとまあご丁寧にも、メーカーと品番を名刺の裏に書き留めて下さった。
さらにはPOKER FACE渋谷店を利用したことがある旨を話すと、
「もし渋谷店や他のPOKER FACEに在庫がない場合、
この名刺をご提示いただければここにあるものを送ります」
ご商売とはえ、なにからなにまでご親切にありがとうございます。
来週早々にも渋谷店に行かなくちゃ、これでまた白メガネ貧乏だ。
--------------------------------------------------
そしてこの4日後、2013年6月20日(木)の日記にはこうある。
--------------------------------------------------
パルコPart1地下1階にあるPOKER FACE渋谷店にて
先週日曜日、金沢店にて見かけた白いフレームの憎い奴を探すも見当たらず。
「何かお探しですか?」と寄ってきた男性店員に
「JAPONISM JN-505 col.06(white)」と即答すると、
「申しわけございません、渋谷店でのJAPONISMの取り扱いは終了しました」
…エッ? そうなの?
「それなら系列の他店から取り寄せは可能ですか?」と聞くと
「在庫があればもちろん承ります」
そこで実は…と事情を話して、先日もらった金沢店の女性店員の名刺を見せる。
するとこの男性店員、「早速金沢店に確認してみましょう」と電話をかけ、
何やら楽しげに話した後、
「ちょうどこの名刺の者が出まして“ああ、あの東京の方”と覚えていました(笑)、
明日にも発送してくれるそうで、今週土曜日か日曜日には入荷します」
--------------------------------------------------
そして3日後の6月23日(日)に再訪して金沢店から送られてきた白メガネと再会。
男性店員に「お世辞抜きでお似合いですね」などとお世辞を言われて即決、
レンズを注文して1週間後に3度目の訪店でようやく手に入れることができた。
ところが話はこれで終わらない。
完成品を受け取って帰ろうとすると、男性店員(後に店長だと知るS氏)が
「今回お求めいただいたフレームは金沢店にあったのが最後の1本でしたが、
実は同じメーカーからもう1種類、白いフレームが発売されておりまして」
といいつつ見せてくれたのが、実は今回の主役、JAPONISM JN-512。
購入したJN-505と似たようなデザインだが、決定的に異なる点がある。
JN-512のフロント左右部分は顔に沿うように深い位置で曲げられており、
そのためレンズの左右とフレームの間に隙間が生まれている。
それにより、今回購入したJN-505より暑苦しさが軽減され、よりクールに見える。
(以前にも書いたが、かけた人間がクールに見えるかは、まったくの別問題)
なんだなあ、こちらの方がカッコいいんじゃよ。
でもそれもこれも金沢で出会ったJN-505様のお導きというものだ。
「こちらのフレームもPOKER FACE全体で在庫は2点限りとなります」
うーっ、この商売上手!
「買います買います、2点ともいただきます」
というようないきさつがあってこの時購入したJAPONISMの2種類(計3点)は、
従前からの大エースであるSPIVVYと鉄壁のローテーションを形成し、
この後数年間、最も充実したメガネライフを支えてくれたが、
金沢で出会ったJN-505はやがて破損し、ひっそりとその姿を消した。
一方、レンズの左右に隙間のあるJN-512はいまだ現役、
1点は在宅用メガネとして毎朝毎晩着用しているし、
使用頻度の低いもう1点はいまだに新品同様で、
いざというとき(どんな時だ?)の勝負用白メガネとして出番を待っている。
話を2013年時点に戻そう。
全面白メガネにもすっかり抵抗がなくなり、
(なにせ3点もあるので)JAPONISM全盛時代がこの後長く続くと思われたが、
2年後の2015年、未知のブランドによるクリアフレーム逆襲の火の手が上がる。

■2017年8月5日(58歳)某所地下探検出発前、恐怖に震えるひとコマ
金沢はオレの父親が小学校を卒業するまで過ごした街、
その父もこの年3月に他界した。
今回の旅行の主目的は彼の実家を訪れ、
高齢の伯父(父の兄)に、父の葬儀とお別れの会が無事終了したことを
映像をご覧に入れながら報告し、長年の厚情に感謝申し上げること。
35歳の時、あることが原因で一方的に罵詈雑言を浴びせて以来、
この伯父とは20年近く断絶状態が続いていた。
その不義理を詫びるのも、この旅のもう一つの大きな主題。
伯父は愚かな甥っ子を寛大な心で許してくれたばかりか、
弟(わが父)の葬儀とお別れの会の喪主を務めた労をねぎらってくれた。
できることなら父の存命中に伯父との和解を果たしておくべきだったが、
オレの心の中のどこかにいるはずも父もこれで安心してくれることだろう。
懸案だった伯父との関係もどうにか修復することができてひと安心、
最終日は妻と観光名所を巡り、ゆるゆる歩いて金沢駅に辿り着いた。
この2013年時点ではまだ北陸新幹線は開通しておらず、
駅前から小松空港往きのバスに乗る。
そのバスの時間までまだだいぶある。
すっかり変貌を遂げた金沢駅前をキョロキョロ見回していると、
駅のすぐ横に最近できたらしいファッションビルを発見、早速突撃。
以下はこの当日、2013年6月16日(日)の日記から。
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こんなファンションビルが今まで何もなかった駅前にいきなり出現したのだから、
武蔵ヶ辻・香林坊・片町・竪町といった、
いずれも金沢駅から離れている従来の中心街も
さぞかし打撃を受けているに違いない。
こうして、たった一棟のファッションビルが、人の流れと街の姿を変えていくんだな。
などと感心しながら館内をそぞろ歩いているうち、気がつくと4階まで足を運んでいた。
ふと見るとメガネチェーンのPOKER FACE。
ここの渋谷パルコ店や今はなき系列In Faceお台場店にはかつて世話になった。
(2020.10.03追記:
In FaceはPOKER FACEの系列店ではなく、
金子眼鏡が当時のパートナー企業と共同運営した店舗だったと知る)
ここ5年近く愛用しているSPIVVYの白フレームメガネに出会ったのも
In Faceお台場店だった。
そんなことを思い出しつつ何の気なしにフラリと店内に入ると、
オレを待ちかまえていたのは白いフレームの憎いやつ。
試しにかけてみると、これまたナイスフィットで、妻も思わず「あ、似合う」と絶賛。
早速女性店員が寄ってくるも、いくらなんでも今ここでメガネは買えまい。
旅行者であることを話すと
「こんなのはお安いご用ですよ」
そう言いつつ、
なんとまあご丁寧にも、メーカーと品番を名刺の裏に書き留めて下さった。
さらにはPOKER FACE渋谷店を利用したことがある旨を話すと、
「もし渋谷店や他のPOKER FACEに在庫がない場合、
この名刺をご提示いただければここにあるものを送ります」
ご商売とはえ、なにからなにまでご親切にありがとうございます。
来週早々にも渋谷店に行かなくちゃ、これでまた白メガネ貧乏だ。
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そしてこの4日後、2013年6月20日(木)の日記にはこうある。
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パルコPart1地下1階にあるPOKER FACE渋谷店にて
先週日曜日、金沢店にて見かけた白いフレームの憎い奴を探すも見当たらず。
「何かお探しですか?」と寄ってきた男性店員に
「JAPONISM JN-505 col.06(white)」と即答すると、
「申しわけございません、渋谷店でのJAPONISMの取り扱いは終了しました」
…エッ? そうなの?
「それなら系列の他店から取り寄せは可能ですか?」と聞くと
「在庫があればもちろん承ります」
そこで実は…と事情を話して、先日もらった金沢店の女性店員の名刺を見せる。
するとこの男性店員、「早速金沢店に確認してみましょう」と電話をかけ、
何やら楽しげに話した後、
「ちょうどこの名刺の者が出まして“ああ、あの東京の方”と覚えていました(笑)、
明日にも発送してくれるそうで、今週土曜日か日曜日には入荷します」
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そして3日後の6月23日(日)に再訪して金沢店から送られてきた白メガネと再会。
男性店員に「お世辞抜きでお似合いですね」などとお世辞を言われて即決、
レンズを注文して1週間後に3度目の訪店でようやく手に入れることができた。
ところが話はこれで終わらない。
完成品を受け取って帰ろうとすると、男性店員(後に店長だと知るS氏)が
「今回お求めいただいたフレームは金沢店にあったのが最後の1本でしたが、
実は同じメーカーからもう1種類、白いフレームが発売されておりまして」
といいつつ見せてくれたのが、実は今回の主役、JAPONISM JN-512。
購入したJN-505と似たようなデザインだが、決定的に異なる点がある。
JN-512のフロント左右部分は顔に沿うように深い位置で曲げられており、
そのためレンズの左右とフレームの間に隙間が生まれている。
それにより、今回購入したJN-505より暑苦しさが軽減され、よりクールに見える。
(以前にも書いたが、かけた人間がクールに見えるかは、まったくの別問題)
なんだなあ、こちらの方がカッコいいんじゃよ。
でもそれもこれも金沢で出会ったJN-505様のお導きというものだ。
「こちらのフレームもPOKER FACE全体で在庫は2点限りとなります」
うーっ、この商売上手!
「買います買います、2点ともいただきます」
というようないきさつがあってこの時購入したJAPONISMの2種類(計3点)は、
従前からの大エースであるSPIVVYと鉄壁のローテーションを形成し、
この後数年間、最も充実したメガネライフを支えてくれたが、
金沢で出会ったJN-505はやがて破損し、ひっそりとその姿を消した。
一方、レンズの左右に隙間のあるJN-512はいまだ現役、
1点は在宅用メガネとして毎朝毎晩着用しているし、
使用頻度の低いもう1点はいまだに新品同様で、
いざというとき(どんな時だ?)の勝負用白メガネとして出番を待っている。
話を2013年時点に戻そう。
全面白メガネにもすっかり抵抗がなくなり、
(なにせ3点もあるので)JAPONISM全盛時代がこの後長く続くと思われたが、
2年後の2015年、未知のブランドによるクリアフレーム逆襲の火の手が上がる。

■2017年8月5日(58歳)某所地下探検出発前、恐怖に震えるひとコマ
コメント
メカブメガネ
自分は今、金子眼鏡なので、ふと確認したらSPIVVYのSP-1185でした!横目にフレームの黒と透明の縞模様に好かれて買いました(銀座の東急プラザ)。
白メガネにこだわりを持たれているメタ坊さまとは異なり、過去遡ること、アランミクリ、その前はずっと9999と、ブランドやメガネの色形、いつもバラバラです。
白メガネ挑戦してみようかな。。
ご愛読ありがとうございます。
コメントありがとうございます。
SPIVVY SP-1185、いいですね。白があったらなあ(笑)。
実は次回登場するのが999.9です。
その後はまたSPIVVYの2連発。
さらに、買ったはいいがかけるのに勇気がいるFactory900 3連発と続きます。
今狙っているのもFactory900の白ですが、
フレームだけで6~9万もするので…。
https://www.factory900.jp/lexus_lp/
↑よかったらお先にどうぞ(笑)。